ネット麻雀から、友人と実物の牌で打つ麻雀へ。
そこで待っているのが、こんな場面だ。
「ロン!」
気持ちよく牌を倒す。
「何点?」
……。
アガったのに、急に口頭試問が始まった。
ネット麻雀なら、このあと点数が出る。役の名前も並ぶ。誰が何点払うかまで教えてくれる。
実物の牌は、そこまでしてくれない。倒したあとは、こちらが点数を言う番だ。
でも、点数表を丸ごと覚える前に、一つだけ見てほしい手がある。
この六萬、誰が持ってきた?

リーチをかけて、四五萬の両面待ち。そこへ六萬が来た。
完成形は、一二三萬・四五六萬・三四五筒・六七八索・二二筒。チーやポンはしていない。
今回は四人麻雀の子、0本場。赤ドラ・裏ドラも含めてドラは0枚。一発などの追加役もない。供託のリーチ棒は別に受け取るものとして、手の点数だけを考えよう。
まず、誰かが捨てた六萬でロン。
リーチと平和(ピンフ)。点数は……

2,000点。
この手は、鳴いていない・3枚組がすべて順子・頭は役牌ではない・待ちは両面、という平和の条件を満たしている。
リーチが1翻、平和が1翻。鳴かずにロンしたので、基本の20符に10符が加わって30符。子の30符2翻は2,000点だ。
ここまでは、「この形は2,000点」と覚えたくなる。
では、その六萬を自分で引いたら?
ほかの牌は一枚も変えない。リーチもかけている。完成形は、さっきと同じだ。
2,000点を三人で分けて払うのだろうか。なんとなく、それで丸く収まりそうではある。
ところが、そうはならない。

700・1,300。受け取る合計は2,700点になった。
同じ六萬なのに、来た道が違うだけで700点増えた。しかも均等割りでもない。親が1,300点、残りの子二人が700点ずつ払う。
翻が増えた。そして符は減った
変わったところは二つある。
まず、鳴かずに自分で引いてアガったので、門前清自摸和(メンゼンツモ)という役が一つ加わる。名前は長いが、ここでは「門前のツモで1翻増えた」と見ればいい。
リーチ・平和・ツモで、合計3翻。
次に符。ロンのときに付いた10符は、ツモには付かない。さらに平和のツモは、ツモの2符も付けずに20符で計算する。
役は一つ増えたのに、符は30から20へ減る。
翻が増えれば、符も増えるわけではない。二つは別々に数える。
「役の名前は言えるのに、点数が出てこない」。そんなときは、こういう分かれ道で迷っていることもある。
牌の並びだけを覚えても、最後の一枚をどうやって手に入れたかで変わってしまう。親なら、また支払いも変わる。
だから、点数で迷ったときは、いきなり暗記力を疑う前に、「親か子か」「ロンかツモか」を声に出して確かめてみてほしい。
今回なら、「子のリーチ・平和を、六萬でロン」。ここまで言えれば、調べる場所がずいぶん絞れる。
その手を崩す前に、答え合わせ
実際の対局では、このほかにドラや本場、卓ごとの取り決めも入ってくる。迷った手は、点数を確認する前に崩してしまわないほうがいい。同卓者と一緒に見直せるし、あとで同じ手を並べ直して練習もできる。
その答え合わせを、手元の牌から始められるように、Aileでは麻雀点数計算カメラ「あがりかむ」を開発している。
手牌を撮り、読み取った牌に間違いがあれば直す。親か子か、ロンかツモかなどの条件を合わせると、役・翻・符と支払い点数を確認できる。
ただし、ロンかツモかは写真だけでは分からない。今回と同じ手でも、ここを変えれば答えは変わる。
最初に試すなら、手元にこの一手を並べて、ロンとツモを見比べてみてほしい。この記事の答えと違う数字になったら、読み取られた牌と条件を見直す。符の内訳も見ながら、「どこが変わったのか」を確かめられる。
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まずはこの一手だけ。
「ロン!」
「何点?」
今度は、「2,000点」まで言える。
点数・役の確認:日本プロ麻雀連盟の採用役一覧、Mリーグ公式ルール・第6章。本文の翻数は通常の表記。Mリーグの点数表は場ゾロ2翻を含むため、本文の2翻・3翻は同表の4翻・5翻に対応する。